【New】月刊ポッドキャスト新聞10月号

【レビュー&書き起こし】ジェーン・スー 生活は踊る「相談は踊る」(第679回)

生活は踊る

テンプレ情報

  • コーナー:お悩み解消コーナー「相談は踊る」
  • 放送回:第679回
  • 放送日:2019-11-16 (11:00-13:00)
  • 長さ:16:33
  • 説明:
    第679回 11/16(金)の放送(12:00~12:15頃)より。今回は芸人でミュージシャンで俳優のマキタスポーツさんから16歳の娘さんにまつわる、アル悩みが届いています。ジェーン・スー&TBS堀井美香アナの2人で。

東京ポッド許可局『性教育論』(第293回)の放送内容について、マキタ局員がスー女史にご相談した模様をレポートします。

東京ポッド許可局の該当回についてはこちら⇩から。

「東京ポッド許可局」レビュー 【レビュー】『性教育論』|東京ポッド許可局(第293回)

内容

時刻は12:00、「相談は踊る」のコーナー。

堀井:今日は通算1264件目のご相談。東京都、48歳、男性、芸人・ミュージシャン・俳優のマキタスポーツさんからお悩みいただきました。

(以下、お悩みメール内容)

スーさん、堀井さん、いつもお世話になっております。リスナーの方のお悩みを解決するコーナーとは知りつつも、どうしてもお二人にい聞いて貰いたくメールしました。今、娘に対する性教育について悩んでおります。具体的には高校2年生、16歳の長女にコンドームを持たせるべきかどうかです。思春期の彼女の現状を考えると、彼氏ができていつそういう行為をすることになってもおかしくないと思います。その時に自分を守る道具として持っていて欲しいのです。ただ一方で、コンドームを持たせることで性行為を容認することになってしまうというジレンマもあります。

長女との関係性ですが、自分では良好だと思っていて、割と何でも話し合います。ただ、一年前彼氏が出来た時は直接教えては貰えず、後に別れてから「彼氏いたんだよ」と奥さんから聞きました。このままでは彼女自身が自分を守る術を持たずに最前線に行ってしまうのではないかと心配です。親というだけで押し付けてはいけないと思いつつ、娘に対して「君のことをちゃんと考えているんだよ」ということも示しておきたい。コンドームを渡すことはアリなのかどうか悩んでいます。よろしくお願いします。

スー:こちら、11月5日放送の「東京ポッド許可局」で話題になったマキタさんの悩みが回り回ってこちらにみえるということで、ありがとうございます。マキタさんとお電話つながっています。

マキタさん登場。

スー:こんにちは。どうもありがとうございます、お忙しいところメール頂きまして。

マキタ:朝早くからというか、午前中からちょっとキツイ話題ですみません。

スー:いえいえ、大丈夫ですよ。もうお昼になりしたから。もう夜と一緒です。

許可局の放送を聴いていたというスーさん。

スー:彼氏がいたというのを後から聞いたっていうのが、そもそもマキタさんとしてはショックだったわけですね?

マキタ:釈然としないです。

スー:そのことは御本人(娘)からもまだ聞いてないんですか?奥様から聞いただけですか?

マキタ:本人からは、後から聞きましたね。「付き合ってたらしいじゃん」って僕から軽めにいいましたけど、(娘は)「あっ、そうだよー」って。まぁ、「当然私から言わなくてもママから聞いてると思ってた」と言ってましたけどね。

スー:やっぱりお父さんというのは、親だけど性別が違うだけに男女っていうところで知られたくないこともあったりはしますよね。

堀井:う~ん、そうかもしれないですね。父親にはあまり言いたくないことがあるかもしれないですね。

スー:なかなか難しいとこだと思うんですけど、コンドームを持たせるかどうかということでいうと、私の個人的な考えとしては、色々止める理由も勧める理由もあると思いますが、一つ懸念するのは、16歳高校2年制といったら周りにもうしてる子はいると思うんですよ。

マキタ:そうですね。

スー:お嬢さんがどうかは分かりませんけども、もしそういう経験が無かった場合に、周りの子たちがしていて自分はしてないことに、早けりゃいいってもんじゃないんですけど、やっぱりなんとなく自分が大人になりきれてないみたいなところで、若干後ろめたさというか「私はまだなのに・・・」みたいな思いがあるところにですね、例えば相手もいないところに、私が父親から「お前、そういう時はこういうのを」って言われたら、「お前までそれ言うかーーー!なんじゃーーー!彼氏おらんとまずいんかーー!?」みたいなことで、明後日の方向に傷つくと思うんですよ。

マキタ:ははは(笑)こっちの意図とは全く別のところでね。

スー:そう。「なんじゃーー!すればいいんか、早く!?」みたいに。逆暴走っていう可能性があると思うんですけど、実際に20歳の娘をお持ちの堀井さんはどうですか?そのへんの教育は自分担当とか、旦那さん担当とかありますか?

堀井:私は今、21歳の大学生の娘がいるんですけど、やっぱり母親なんで娘が大学に入って、話が分かるようになってからそういう話はしたんですけども、高校の時は一切そういう話はしたことがないですね。「気をつけなさいよ」とか「体大切にしてね」みたいなことはふんわり言いましたけど、直接の名前は出したりしなくて。夫に関して言えば、全くそこは触れないし、娘もそこは触れられたくないっていう関係性なんで、親子によって違うと思うんですけど、私がもし父からそういう物を渡されたら、、

マキタ:そうですね。どう思いますか?

堀井引きます。

マキタ:(笑)

スー:これはね、しょうがないんですよ!お昼の番組なんでなるべくマイルドな声でお話はしますけど、やはりお帽子を頂く時に、

マキタ:お帽子?

スー:お帽子を被るモノをお持ちの方からお帽子を頂くっていうのはなかなか、、お帽子のない人から頂いた方があんまり生々しくないんですけど。

堀井:そうですね。母とか知り合いのお姉さんとか親戚のおばさんとかが、そういう話をしてくれて、渡してくれるのはアリかもしれないですけど。やっぱりそれを使うような人から渡されると「おっと!?」って思いますよ。

スー:そこが繋がっちゃうとね~。

堀井:でも、マキタさんと娘さんがそういうこともすごくフランクに話せるような関係かもしれないので、ちょっとそこは分かんないんですけどね。

マキタ:いや、ウチはそこまでのとこまでは踏み込んでないんですけども。だけど心配であると。

スー:そうですよね~。

マキタ:あと、そもそも女性がコンドームを持つということに対する男性側の違和感っていうのがいまだにあると思うんです、現実として。だけど実際問題として女の人が持ったっていいじゃないですか?それを娘にこれからのマナーであるとか、自分を守る自衛的なものであるとか、性病の予防ですよね。そういう一般レベルのことを盾にですね、個人的な自分も煩悩を埋めたいというですね。

スー:なるほど。奥様から渡してもらうのではダメですか?

マキタ:いや、それが一番だとは思ってます。

スー:マキタさんが娘さんにしてあげられる最大のことがあるとしたら、男の人がそういう欲望に駆られた時に、どういう・・・言葉を選ばずに言いますとですね、性を目の前にした時の男のズルさっていうのを正直に教えてあげるのが一番だと思いますよ。

マキタ:いや~スーさん(笑)それはなかなか言えない。

堀井:(笑)

スー:これは大真面目な話なんです!何故かというと、娘さんであれ、誰であれ、大切にして愛される人とそういうことになるのであれば、相手は十中八九そういう装備を持ってる時にしかそういう行為に及ばないと思うんです。病気のことに関しても、固定の相手で、お互いが合意で、しかも道具を使っていればそういう病気になる可能性も低いと思うんですよ。でも、自分で(道具を)持っていることは素晴らしいことだと思うんですけど、それと同時に、「いいじゃん、いいじゃん」っていうところに巻き込まれないことが、一番の心の傷もつかないし体の傷もつかないことだと思うんですよ。ということはつまり、奴らの作戦を教えてやるってことだと思うんですよ。

マキタ:その奴らのズルさとか、作戦っていうことで言いますとですね、今、性の最前線にいる長女が授かり婚なんですよ。ですから、私自体がちょっと後ろ暗い気持ちがある。

スー:そこの順番は関係ないですよ!

堀井:大丈夫です、全然。

スー:だって授かり婚のあとに、ずっと上手くいってて、しかもどんどん次から次へと授かってらっしゃるじゃないですか。

マキタ:ははは(笑)すごい授かり上手なんです。

スー:そうそう、授かりマスターじゃないですか、もう。

マキタ:そうですね。授かリストですね。

堀井:でも、一般的に若い男性とかはね?どんぶり飯をかっ喰らうように、こう性欲をブワァーーーみたいな。

マキタどんぶり飯をかっ喰らう?

スー:ごめんなさい。「どんぶり飯をかっ喰らうような性欲」って分かりづらいわ(笑)

マキタ:それ昭和の男ですよ。

堀井:食欲と一緒みたいなところがあるじゃないですか。

スー:「どういう風にしてくれるのが大事にするっていうことだよ」、「こういう男は大事にしてくれてるってことだよ」っていうことを教えてあげるだけでも、彼女の「この人とこういうことをするのはやめよう、時期尚早だな」っていう判断材料にはなると思うんですけどね。

マキタ:つまり、コンドームを男親から渡し、そこで聖なる話というかですね、そこに踏み込むっていう、、、お互い今まで色んなことに関してはオープンに話してきたんですけど、そこの部分の聖域だけはお互い踏み込まないようにしてたんですけど、コンドームを介在させることによって「大事な話をしようや」ってことはあまりせず、他のことやったほうがいいってことですね。他のアプローチで。

スー:そうだと思います。やっぱり父親が異性であるってことをなるべく感じないようにして家族のなかで娘っていうのは生きてると思うんですよ、無意識に。そこでいきなり異性っていうのが出てきちゃうと、ちょっと。彼氏の話をしなかったのもよく分かる。何故なら自分が父親以外の異性を男の人として認識してるっていうことを、家の中で異性扱いしていない異性(父親)に話さなくちゃいけないっていうのは、今まで公然と皆が見ないようにしていたものの蓋を開けるのと同義なので。

マキタ:そうだよね~、うん。

スー:そういう話とかされても全然聞かない、興味がないフリをしてると、たぶん向こうは話してくると思うんですよね。性のことに関しても、聞かれてもグイグイいかないで「あ~、ほ~ん」みたいな感じで話してれば向こうから相談してきたりするかもしれないですよね。

マキタ:まず彼氏は紹介して欲しいです。好きな人が出来た場合には真っ先に僕には紹介して欲しいとは言ってるんですけどね。話はそっからだと。別にそこで「避妊は君たちはしてるのか?」みたいなこととか言うつもりは、僕はない!

スー:そりゃそうですよ(笑)なんで紹介されたいんですか?

マキタ:えっと、バーベキューとかに行きたい。

スー:そこ(笑)!?薄い、薄い!動機が薄いっていうか、、

マキタ:バーベキューで男の振る舞いを見てですね、こいつはデキるかどうかっていうのをですね。

スー:いや、ジャッジしないほうがいいと思いますよ。

マキタ:止めたほうがいい?

スー娘さんは所有物じゃないので、そこはジャッジしないほうがいいと思います。ウチ父親がですね、20歳過ぎた時に言われたのが、「お前が20歳過ぎて人に迷惑をかけたりとか、つらい人生を送ったりしたら、俺たちの20歳までの育て方が間違ったっていうだけの話だから、そっから先は知りません」みたいなこと言われて、「20歳までが俺たちの責任だから。そっから先はなんかやったら、俺たちの育て方が悪かったんだなっていうことだね」って言われて、結構肩の荷が降りたんですよ。

マキタ:あ~、なるほどね。

スー:まぁ結果こういう仕上がりなんで、あんまりなんとも言えませんけど(笑)

マキタ:えぇ、僕も返す言葉が見つからないんですけど。

スー:いえいえ。堀井さんどうですか?このマキタさんならではの。

堀井:そうですね。今、❝イカのお寿司❞っていう小学生に流行ってる標語があるんですよ。

MEMO
「いかのおすし」とは「いかない、らない、おきなこえをだす、ぐにげる、らせる」の頭文字をとった防犯標語

堀井:それをキャンペーンソングにして歌い歩いてるお父様がいるんですよ、各学校を。やっぱり、マキタさんもギターを使えるってことで、イカなのかくコ:彡、タコなのか🐙、カメなのか🐢よく分かんないですけど。

スー:亀って言うな🐢!

堀井:そういうキャンペーン的な帽子、、

マキタ:またなんかそういうダブルミーニング的な、その「イカない」って、イッてなんぼみたいな世界でもありますから。

スー:違うんです、そういうことじゃないんですよ(笑)

マキタ:イッてこそ!っていうこともありますからね(笑)そういうことではない?

堀井:「いかのおすし」的なキャンペーンソングを、高校なりで歌って歩くっていうことですかね。そうするといずれ娘さんの胸にも響く日が。

マキタ:何かしら間接的に、直接的なコンドームを渡すか否かということよりも、僕に出来る芸術活動で、、

スー:そうそう!そっちで

堀井:啓蒙していくっていうことですか。

マキタ:で、後で調べてみたら、実はそういうメッセージが込められていたんだっていうような。

堀井:そういうことです!

スー:その曲が流行れば流行るほど、悪い男は絶対に娘さんに手出さないですから。「あの曲歌ってるところの娘だ」って(笑)

堀井:「読み解くとそういうことか!」っていうキャンペーンソングですね。

マキタ:そういうことですか。やっぱりそっちの方がいいと。

スー:そうですね。如何でしょうか?

マキタ:僕もやっぱりミュージシャン活動してますけど、芸人でもあるので、どっか心の中でこの事案を面白がっているんじゃないかみたいな、何だったら、お仕事に結びつけるということではないんですけど、ネタにしようっていう別の意味での助兵衛な気持ちがあってですね、そういうのに彼女を巻き込んでいいものか?っていうこととかはもちろんあるんですよ。ところが、僕自体の助兵衛な好奇心っていうのもあってですね。でも今お二人の言葉にハッとされられたのは、やっぱり直接はよくないということですかね。

スー:そこはオブラートに包んで。

マキタ:でも僕が出来ることとしては、芸能として別の角度でやれるわけだから、そっちの方がまだいいということなんでしょうかね。

スー:2019年にはですね、『ズルい女』ではなく『ズルい男』っていうですね。「バイバイ、ありがとう、さようなら」的なものを作って頂いて、高校生たちが皆それを歌って、ズルい男に騙されない!

堀井:マキタ球ですね。

マキタ:あいうえお作文みたいに、端のほうがコンドームで始まってる(笑)割と縦読みしたらすごく分かるっていう。

堀井:「コ」から(笑)

スー:そんな脅迫ツイートみたいなことしなくていいですよ(笑)

マキタ:ははは(笑)

《終わり》


感想

マキタさん出てよかったね。

スーさんの言う通り、直接はやめておいたほうがよいとおじいちゃんも思う。

『東京ポッド許可局』を含めた一連の反応はこちらのモーメントにまとめたので、ご参考に。

 

終はり。

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