運動嫌いの顛末
神門:さっきから、今喋った話はね、ほとんどインターネットの某掲示板というかサイトに情報載ってるようなことばっか喋ってるじゃねぇか!ってご自身で今おっしゃってましたけど。
福島:そうですね。
神門:・・・そこに載ってない話しましょうか?
石垣:聞きたいです。
福島:ハハハハハ(笑)
載ってない話ですか。
そうですね、なんでしょうね……あっ、私運動嫌いなんですよ。
神門:運動嫌い?
石垣:ほう。
福島:見て頂ければたぶん、なんとなく想像つくと思うんですけど。
神門:なんとな~く、僕と同類っていうものがありました。
石垣:似てますよね。雰囲気的にね。
福島:すごく初めて会った感じがしない、鏡で毎日会ってるような。
神門:本当僕もそう思います。
石垣:信宗さんより、二人が似てると思った。
神門:小学校のときに私と同じ顔立ちの末次くんっていう子がいたんですけど。
末次くん見てるような…気がします。
福島:そうですか。
私も末次くん見ているような気持ちに……
神門:ならないでしょう(笑)
石垣:誰だ?って。
神門:運動が苦手?
福島:運動がとにかく苦手で嫌いで。
体育祭があるじゃないですか。とか、持久走大会とかね。
そういうときに、なんとかしてこれに参加しない方法はないかなと思ったんですよ。
神門:ほう。
福島:走らないで済む、綱引きで綱を引かずに済む方法をと思って。
で、ハッと気が付いて。
放送室を見るとずっと座ってる先輩がいるんですよね。
「これだ!」と思って。「あそこは特権階級なんだ」と思って。
放送部に入れば運動会に出なくていいから楽だと思って。
それから私、放送部に入ったんですよ。
神門:へぇ~
石垣:そういう理由で?
福島:そういう理由で。
で、ずーっとそこで、まぁ言ったら入ったら喋らなきゃいけないから、運動会とか体育祭のときなんかはずーっと実況みたいなことを…まぁ実況できないですけど。
実況みたいな真似事をやってたんですよ。
そしたらちょっとこう盛り上がるじゃないですか。みんなヤンヤヤンヤで。
神門:「紅組がリード!」とか、なんかそういうこと?
福島:そう。先生たちも喜ぶじゃないですか。
「よし。これだ!」と思って、ずーっとやってたら、高校3年のとき、ようやく一切どの競技にも出ないってことになりましたね。
神門:(笑)
石垣:え?全て自分が実況?
福島:全て自分がアナウンスメントすることによって、体育祭がつつがなく終わっていくっていう様を見続けて。
神門:ハハハハ(笑)
福島:ずーっと日陰。クーラーが…機械が壊れないようにクーラー効いてますから、そこの中に座っていられるという、来賓席よりも環境がいいっていうので。
神門:すごい!普通テントのなかで喋ったりしません?ああいう放送って。
福島:ああ、そういうのもありますよね。
神門:放送室で喋ってたんですか?
福島:放送塔が…なんて言うんですかね?小さいプレハブ小屋みたいなのがあったんですよね。
そこの中で喋ってたんですよ。
石垣:元々喋りが得意でっていうことではなくて、運動したくないからっていう?
福島:まぁだから、比較したら喋りのほうが得意っていうぐらいの感じで、別に大得意ではなかったですけどね。
石垣:はぁ~、そうしたら高校3年生のときに全部実況をするくらいに。
福島:そうですね。でも実況になってたかは分かりませんけどね。
なんせ教科書が全部、三遊亭圓朝とか圓生とかになってきますから。
古今亭志ん生とかの喋りになっちゃいますから。
神門:フフフフフ(笑)
石垣:そっち寄りに(笑)
神門:それ、でも学校では注目されますよね?
福島:そうですね、はい!
神門:「福島、すげぇな!」
福島:なりました。だから卒業式のときには校長先生が
-「我が校のエンターテナー」
って言って卒業証書くれましたよ。
石垣:認められた。
神門:それ、女子からは……
石垣:あっ
福島:女子からは……あの…女子って別にお喋りが上手な人そんなに好きじゃないでしょ。
神門:ハハハハ(笑)!
石垣:あぁ・・・
福島:どっちかっていうと走ってる人のほうが人気あるじゃないですか。
石垣:まぁそうですね(笑)
福島:それは神田さんもよくお分かりですよね?
神門:よく分かります!苦汁をなめてまいりました。
福島:あれ、だいたい小学生ぐらいの時っていうのは勉強が出来る。顔がいい。もちろんね。
で、足が速いっていうのが何故かモテる。女性にね。
石垣:ありましたね。小学校5、6年になると特に。
福島:ありますでしょ。
神門:なんなんだよ。あのヒエラルキー、ほんとに。
福島:そこに、「語り口がいい」とかね、「間が上手いね」とかそういう評価は入んないでしょ?
石垣:それはまだ早いかな~
福島:そういう楽しみはまぁ…う~ん、そうですね。
でもまぁ、なんて言うんですか、中学生の時なんか友達が少なかったですけど。
高校入って割とエンターティナー的に、文化祭とか…体育祭じゃなくて文化祭という活躍の場があるんだということに気が付きまして。
そこで、まぁ一気に…
神門:ブレイク!
福島:ブレイク。
ものまねやったりとか、歌を歌ったりとか。劇やったりとかして、割と立ち位置を明確にしたっていうところはありますかね。
神門:すごいな~
ラジオ好きの共通点
福島:神門さんもそう?
神門:それが出来なくて高校時代までは僕はもう……
福島:あっ、そうですか。
神門:ほんと、僕たぶん高校までの同級生が、僕が今アナウンサーやってるっていうのを聞いたら、もうほぼ8割・9割は「えーーっ(驚)」っていう反応だと思います。
福島:へぇ~。でもラジオっ子でずっと聴いていらっしゃったでしょ?
神門:ずっとラジオっ子で聴いて、それをブツブツ、ブツブツ、ラジカセに向かって喋ってるっていう……
福島:あっ、自分で録音した…
神門:危ないタイプです!
福島:・・・私もやってました。
神門:ハハハ(笑)
石垣:ハハハ(笑)
神門:やっぱりやってた。
石垣:似てる。
福島:「それではここでリクエスト聴いていただきましょう」とか(笑)
なんのリクエストだ?っていう。自分がリクエストしておいてっていうのはありましたけどね。
神門:そこで別のラジカセ近づけて流すっていうね。
福島:そうそうそう。そうなんですよ。
で、ある程度歳を重ねると、ホームセンターとかでマイクのジャックとイヤホンのジャックを繋ぐことが出来るということを知り、それを買うみたいな。
神門:あれ感動しますよね?
福島:感動する!
神門:「わぁ、出来るんだ~」
福島:「鳥の声が入ってない!」みたいなね。
そういうのありましたね。
神門:なんかあの『英雄X』って書いた端子を見つけたときに「これはなんだ!!?」っていう……はい。
すみませんっ!変な話をしております。
石垣:少年の顔、二人とも。
福島:「そういう意味か」って思いましたね。
神門:そうですね。
福島:あと環境が似てますね。
石垣:やっぱ似てますね。エゴ・サーチ大好きなところとかもね。
福島:あっ、神田さんもね、よくしてらっしゃる。
神門:だって放送中からエゴ・サーチしてますからね。
石垣:何見てるのかと思ったら。
神門:どういう苦情が届いてるかとかも全部。
福島:苦情見ておきたいタイプですか?
神門:僕は見ますね~
福島:私もですね~
神門:似てますね。
福島:で、それを言ってる人はどういう人かを調べるっていうのもね。やりますね。
で、「この人の言うことは聞かなくていいや」っていう(笑)
神門:それ(笑)…うん、僕は聞きますよ!
福島:あぁ、そうですか?
神門:それはだって皆様のNHKですから。そこはやっぱり。
福島:流石ぁ~
神門:違いますよ。MBSさんはMBSさんのやり方っていうのがもちろんありますけどもね。
福島:すごいですね、鉄壁の守り。素晴らしいですね。
神門:う~~ん、そうですよ、そうですよ。
これ、ちょっと口を滑らすと、後からいろいろとややこしい話になるんですからね。
福島:ハハハハ(笑)
《続く》福島アナ、これからのラジオを語る