【New】月刊ポッドキャスト新聞10月号

【レビュー】バタフライ・エフェクト|タダしいyouに見える(第1584回)

「タダしいyouに見える」レビュー

テンプレ情報

  • タイトル:『遺書回:植物人間になったら/資産は誰に?/墓石対応』
  • 放送回:第1584回 (5本目/15本録り中)
  • 公開日:2018-12-22
  • 収録日:2018-12-08
  • 長さ:18:00
  • ジングル:俺の回しを褒めろ編(※NEW!
  • 配信ページリンク:https://tdkdx.com/1584-2

こんちわ。おじいちゃん(@podcastog)です。

第1580回のタダシゲの収録スケジュール表に拠れば、今回は「遺書回」。

何やら物騒なタイトルだが、二人は何を語ったのか?
早速参ろう。

注意
この回の配信をまだ聴いていない人は必ずこの記事を読む前に一度聴いていただきたい。

内容

【ジングル】
♪俺の回しを褒めろ編(※NEW!

タダシゲ:第1584回(略)。どうも、こんばんわタダシゲです。
マスダ:どうも、マスダです。よろしくお願いします。

まだ収録完了は4本。
予定よりめちゃめちゃ押しているとのこと。

遺書回とは?

(OP~)

:これほんまに16本録るの?

:がんばりましょうや、それは。

:この回はシュッとやろうや。

この回は「遺書回」とのことだが…

:なんなんこれ?

タダシゲによる遺書回の意図説明。

遺書回
お互いの立場が変わって自分の身に何かあった際の対応をどうしてほしいかをラジオで音源に残す。

タダシゲの思い描く感じが分からないので、先に見本を披露せよとのマスダ。

:・・・スゥー・・・これ「遺書回」2回あるけど1回でええかもしれんな。

:1回でええよ。サクサクでええよ。

即刻1回削減で、収録本数15にサクっと変更。

植物人間になったらどうして欲しい?

(1:35~)

まずは自分が植物人間になったらどうして欲しいかについて。

:えっとね…1週間、ちょっと様子見て欲しい。1週間だけ。
で、「これあかんね」って話になったら何かしら楽に殺してほしいです。

一方のマスダは、最終的に殺してほしいという点ではタダシゲと同じ
ただし、遺書として残すなら細部を指示するという。

:遺書として残すなら…
体のどっかを自分で2回揺らすから、それが「はい」か「いいえ」か決めておきたいね。

:そんなんナシ(笑)!

前提条件は、自分で体を一切動かせないことだというタダシゲ。

:一部でも動かせへんの?

前提条件を崩しにかかるマスダ。

:なんもない!目も開いてへん。
どうすんの?

:せやな……2週間様子見といて欲しいかな。

では、仮に目が動くぐらいの場合はどうするかと問われるマスダ。

:質問投げかけて欲しい。頑張って眼球動かすから。

:眼球動かすしてどうすんの?

2回!2回眼球が動いたら「はい」や。
微動だにせんかったら「いいえ」や。
…覚えといて⤴。

痙攣するタイプやったらどうすんの?

:www
全部「はい」になるなぁ。

:そうやで。

:それやったら「いいえ」の質問投げかけて⤴。
止めるから!

:わかった。
それずっと殺さんパターンなん?

:「殺してもええか⤴?」って言って。
俺が「いいえ」やったら止めるから。

:はいはいはいはい。
なるほど…ほぅ…わかりました。

:「はい」やったら眼球揺らすから、2回。
キュキュっと揺らすから。

:力んで動かしそうやけどなw

いずれにせよ、二人とも生かしておくという方針ではないという結論に。
ドナー提供については、役に立てる臓器はすべてゴリゴリに使ってくださいとのこと。

資産は誰に残すか?

(5:10~)

続いて資産を誰に授けるかという議題へ。

家族に決まっているというマスダに対し、きちんと誰々にと指示しないといけないというタダシゲ。

マスダの回答はすべて嫁に。
もしくは、息子が20歳を超えているなら子供(息子・娘)に。
贈与税の関係でお得になる方に良きに計らってくれとのこと。

お得感で決めてくれたらいいよ。

続いてタダシゲ(未婚・婚約中)。

:僕に関しては、結婚したらちょっと変わってくるでしょうけど…
今のところはいったん親父に!

現在の状態での暫定結論はいったん親父でその後は好きにしたらいいとのこと。

:兄弟じゃないんや?

:そらそうでしょ!

親父に全幅の信頼を置くタダシゲ。
なお結婚したら当然奥さんへとのこと。

:今、結婚してなかったら彼女じゃないんや?

12月末に、彼女を連れて実家に帰るというタダシゲ。

:二人で帰るんですよ。
そこでそんなにストレスがないようであればいいかなと思ってるんですよ。
もしね…彼女が「すごいこいつら嫌やわ」ってなったら可愛そうやんか。
っていう余裕を残してるんですよ。

:へぇ~、よう分からんけど。
次いこうや!

おじいちゃん

…タダシゲよ!踏ん切りつけな!

趣味の資産をどうして欲しいか?

(8:00~)

少し特殊な趣味的な資産については?

タダシゲの場合は絵画などが該当。

:どうすんの?

:僕は、全部親父が決めたらええなと思いますけど。

:全部一緒やんか(笑)

おじいちゃん

マスダの趣味の資産はなんなのか…

このラジオはどうする?

(8:30~)

:ラジオですよ!

:タダシゲくんが死んだら…どうすんの?

まずはタダシゲが先に死ぬパターンから。

タダシゲの希望は、継続して欲しいということ。
新しい相方を見つけてもいいし、マスダひとり喋りでもよし。
更新頻度は3日に1回という訳にはいかないだろうから、1ヵ月、半年、1年に1回でもいいので、とにかく続けて欲しいとのこと。

続いてマスダが先に死ぬパターン。

:僕は(自分が死んだ後は)どっちゃでもええわ。どっちゃでもええ。
タダシゲくんのしたいようにしたらええ。

:そらやりますよ。
ちゃんと僕は続けますけどね。

《注意》

:収益が発生した場合は僕の奥さんにもあげてほしい。

:ワカッタ

:半分

:ワカタ

:ナイみたいに(笑)
いや、もしかしたらあるかも分からんよ。

おじいちゃん

ありえるっしょ?

子供と妻に伝えたいこと

(10:10~)

マスダから。

このラジオのことについては、子供が20歳を超えたら教えてやってほしい。

なお、それまでにバレたらバレた時でしょうが無い。


タダシゲ。

奥さんにはすぐに新しい人を見つけてほしい

両親と兄弟に伝えたいこと

(11:10~)

マスダから。

:う~ん……
特にないよな。

:ないんや(笑)
「ありがとう」的なものも?

:「ありがとう」は当たり前やもんな。
そんなん常に思ってますってとこやんね。

:強いて言うておくとしたら?
これアレやで!みんな聴くんやで!自分が死んだら。

:う~ん……
皆仲ようしてくれてたら…ええわな。


タダシゲの番。

:う~ん、そうやなぁ…
まぁ確かに仲ようしてて貰ったらそれはそれで…いいですよね。

:一緒やんけ(笑)

死ぬと思っていないので、なかなか言葉が出てこないというタダシゲ。

もし死後の世界があったなら

お墓

マスダがボケ始める。

:もし死後の世界があって、お墓が住居としておれるとしたら…
たまに親戚とか家族とかがお墓参りで来るわけやんか。

:うん。

:もし出来るのであれば、なんか…
たまにでええからiPodとか持ってきて音楽かけといてほしいな。

:ほぅ(笑)
何かけて欲しいの?

:う~ん、エレカシとか

:エレカシかけといたらええな?

:エレカシかけといて、お墓で。

:あぁそう。

:たぶん全然楽しみないと思うねんな。

:そうやな。

:ちょっと音楽聴きたい時あるんちゃうかなと思って。

:僕はじゃあ、『松本人志の放送室』全部かけといてほしいな。

:それやったら俺もかけといてや。

:ループで。

:ループで。

:ずーっと。

:めっちゃ話題になるやろな。
怖いと思うでそのお墓。

:ずーとかけといてや。

おじいちゃん

あほやコイツら

【結論】遺書

タダシゲ

楽しく長生き。+子孫(血)を残す

マスダ

仲ようしてたらええ。+子孫(血)を残す

死後の世界に望むこと

ポータブルテレビ

(15:10~)

遺書でもなんでもないテーマへ。

:僕はずっと思ってるんですけど…クイズの解答というか。

タダシゲが死後の世界で見たいものとは…

  • この時はああだったけど実はその裏で起こってたことの真相を教えてくれる番組。
  • 小さいテレビでその解説が何十年分も流れて、自分の中で答え合わせする。
  • いろんなチャンネル(場面)が見れる。

おじいちゃん

死んでもテレビっ子

:「ここをこう変えたらどうなってたん?」とかもしたい。

:それもいいですね。
「あぁ、ここかぁorz」
みたいなのずっと思ってたらいいんすよね。

 

最後に何年かしたらまた遺書回をやろうかといったところで〆。

感想

先に断っておくがこの回のレビューに共感出来ずとも決しておじいちゃんがゲラだと思うこと無かれ。

この回の評価

今回の遺書回、おじいちゃん評としては
真面目な回のふりをした壮大なネタ回。名作。
と位置付ける。

いや本人たちはおそらく半分冗談だが、半分は実際真面目に話している。

そして聴く人によっては普通に面白い回もしくは考えさせられる回のはず。
おじいちゃんにはお腹が痛い回。

では何がそんなに面白かったのか?

原因は冒頭

バタフライ・エフェクトという言葉をご存知だろうか?

小さな蝶のはばたきが遠く離れた地で竜巻を起こす、転じてほんの些細な事が徐々にとんでもない大きな現象を起こすといったカオス理論の例え話のようなものだが…

そう冒頭の《植物人間になったらどうして欲しい?》というテーマでの二人の羽ばたきがこの回の全てを台無し最高に仕上げたのである。

当該テーマを振り返ってみよう。


羽ばたきの主犯はマスダである。

執拗に生きようとするマスダ

常識的な検討期間の後「殺してほしい」という潔いタダシゲと同様のポーズを取りながらも、執拗に生きようとするマスダに着目してみよう。

体のどっかを自分で2回揺らすから

一回では誤判定の可能性もあるので確実性を重視するマスダ。

2週間様子見といて欲しい

タダシゲより潔くない。長い。

2回!2回眼球が動いたら「はい」や。

「はい」やったら眼球揺らすから、2回

(以下、省略)

まぁ「2」の念押しは狙ってやったにしても、である(つづく)。

語尾

本文中にあるこのマーク「⤴」気になって頂けた人はいるだろうか?

よくある語尾の抑揚を表しているのだが、マークが付いている箇所をもう一度聴き直して欲しい。

マスダによる下記のちょっと優しさの籠もる❝がおじいちゃんには非常に耐え難い笑いを誘うのである。
その前後の強い語尾と相まってさらに強烈なのだ。

~「はい」
~「いいえ」
…覚えとい⤴。

それやったら「いいえ」の質問投げかけ⤴。
止めるから!

口調と相反する内容

殺してもええか」って言って

こんなバカな質問をする奴はいない。
前述同様に、腹が立つ優しい口調がそのバカさを加速させる。


一方、タダシゲも確信犯か否かによらずその羽ばたきの共犯であることには間違いない。

執拗に生きたいマスダに条件を緩和し寄り添う

仮に目動くくらいやったらどうする?

と思ったら突き放す

痙攣するタイプやったらどうすんの?

力んで動かしそうやけどな

タダシゲの返答

  • はい
  • わかりました
  • なるほど

マスダのあほ発言に突っ込むことを諦めたのか、拾う価値もないのか、本当に納得しているのか、ことごとく気のない返事。

蝶の羽ばたきはハリケーンへ

一度嵌ると脱出困難な笑いの壺。
中には単独で見るとなんら面白くないことまで。

  • 存分にバカ発言を披露したあとに、ドナーになれば全ての臓器を使ってほしいというおじいちゃんと全くの同意見の至極真っ当な主張を添える二人。
  • 遺産に対し❝お得感❞という軽いワード
  • 親父に無駄に全幅の信頼をおくタダシゲ
  • タダシゲの実家への帰省を彼女がどう感じたかの結果で、あたかも結婚の決意が揺らぐかのような発言をし、それを「余裕を残す」と言い放ったタダシゲに対し、いつもなら必ず説教をする流れだが「次いこや!」で片付けるマスダ。
    ※事実マスダの嫁は結婚当初苦しんでいたかもしれないが、時間とともに慣れていき今ではマスダ家に自発的に通うまでになった(第1577回)。
  • 自分でお題提供したが、マスダの趣味的資産の存在の確認はスルーするタダシゲ。
  • タダシゲが先に死んだら絶対ラジオを続けないだろうマスダと、マスダが死んでも絶対続けるであろうタダシゲのコントラスト。
  • どっちゃでもええ。
  • このラジオから収益が発生しないというマスダの確信
  • 「う~ん」長すぎ。
  • 「ありがとうは当たり前」という名言感
  • 結局「皆仲ようしてくれてたらええわな」

以降、お墓のパートはその映像をリアルに想像すればするほどもうダメである。

【考察】笑いとは緊張と緩和

最後に人はなぜ面白いと感じるのか?その背景を考察してみたい。

おじいちゃんの個人的事情もあるが以下の点がフリとして盛大に作用している。

疲れ

当初2本分録ると意気込んだ企画なのに、「シュッとやる」「サクサクでええ」というマスダの微妙なオノマトペと、先にやれと言われたことによりすぐさま1回に切り替えるというタダシゲの疲れっぷりが効いている。それは執拗に先へ進めようとするマスダも同様。
全体として、面白いのに張らないという絶妙にアンニュイなトーンが二人を包んでいる。

ラジオへの一言

いつもは音声がアップされたら即聴取するのだが、今回はちょっと他番組のリアルイベントなんかに出かけておりなかなか配信音声を聴けていなかった。
しかし、『タダしい』HPで【ラジオへの一言】だけは先に読んでいた。

遺書回という❝死❞というテーマを扱った回であり、ラジオの最終回にも触れるなど【ラジオへの一言】は少し考えさせられそうな回かなという匂いをプンプンと醸し出していたのだ。

聴いている人からすると面白くもなんともない回だと思います笑。

ちなみに、最後まで聴いていただいたらわかるのですが、現状、両者ともに死んでしまった時が最終回のようです。

おじいちゃんも最初、今回の記事タイトルは最終回に絡めて少し意味深に
このラジオの最後
みたいな感じでつけちゃおっかなーとか思っていたのである。

「遺書」の画像

配信を聴きつつ記事を執筆するのがおじいちゃんのスタイル。

今回は記事用に、「遺書」の画像検索をしたのだが…
検索結果はいわゆる「遺言書」ではなく、不幸な最後を遂げた方の最後の置き手紙的なものが上位表示され、配信聴取前に少しブルーな気分になってしまっていた。


このような緊張、疲労、悲哀などのマイナスの要素がちょっとした会話の下らなさの増幅器として作用している。

以上、一部特殊な条件も相まって、おじいちゃんの中で今配信は名作回と相成った。

まさに桂枝雀が生み出し、松本人志が度々口にする「笑いとは緊張と緩和」という名言そのものである。

『遺書』

おじいちゃん

この回って…オモロかったよね?

 

終はり。

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