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【レビュー】『10分どん兵衛 誕生の背景とは?』|マキタスポーツ食道(第1回)

『マキタスポーツ食道』

テンプレ情報

  • 配信タイトル:『「10分どん兵衛」誕生の背景とは?』
  • 配信回:第1回
  • 放送日:2018-04-08(19:20-19:40)
  • 配信日:2018-04-10
  • 長さ:11:39
  • オンエア曲:DESTINY / 松任谷由実

内容

マキタスポーツ:こんばんわ。マキタスポーツです。さぁ今夜から始まりました。

まずは、番組説明から。

マキタ:番組の内容はですね、家で食べるご飯、コンビニ、スイーツ、一見お断りの料亭、密会場所に使われる隠れ家的な飯屋などがありますが、食に纏わるあらゆることをテーマにお送りしたいなと思っております。
「ショクドウ」と聞いて思い浮かぶのは、学校や会社にある「食堂」だと思いますが、この番組は食の道と書いて「食道」ですよ。内蔵器官の食道ではないですね。

自己紹介(00:52~)

続いて自己紹介へ。

マキタ:今夜は初回なので、私マキタスポーツの食の紹介をしてまいりたいと思います。
マキタスポーツっていうと、みなさんどうでしょうかね。知ってますでしょうか?テレビや映画とかで俳優として役者の仕事なんかもしているので、ちょいちょいそういうところでお見かけしているケースもあると思いますし、意外と文章も書くので雑誌等でチラッと名前を聞いたこともあるかと思います。この局(ニッポン放送)では、二年ぐらい前までは番組をやらせて頂いておりまして、土曜の夜からやってた番組とか、昼のダイノジの大谷くんがやってた番組とかで日替わりのコメンテーターとして出させて頂いてたりとか、そういった関連もございます。ということで、ラジオパーソナリティーだったりすることもあるんです。
いろんなところで神出鬼没で活動しているマキタスポーツおじさんなんでございますが、意外と食に関してはうるさいんですよ。そのルーツをお話させて頂きたいと思います。

山梨の郷土食(02:14~)

マキタさんの食のルーツへ。

マキタ:私、マキタスポーツは山梨県の出身でございます。山梨といえば、みなさん何を思い浮かべるでしょうか?
まずはフルーツでしょうかね。葡萄や桃の一大生産地でございます。
お土産物でいうと、信玄餅ってご存知ですか?きな粉がまぶされてて、食べる「ゴフっ」とだいたいむせるやつですけど。信玄餅なんかも有名ですけどね。
以上でございます。

信玄餅
via 高島屋

そんなことはございません(笑)
他にも美味しい食べ物はあるんですけれど、ほうとうって郷土料理が割と有名かなぁ。よく県外から山梨に遊びに来られた方は、お店で食べたりするケースもあると思うんですけど、高いお金払ってね。だけど、地元の人にとっては家で食べるものなんで「なんで他県からわざわざやって来て、ほうとうなんて食べ物をお金出して食べてんだ?」っていうのが、山梨の人の本当の声です。

ほうとう
via AJINOMOTO

ほうとうを当然山梨の人も美味しいと言って食べるし、郷土飯として食べて頂きたいって気持ちは山梨の人の中にあるんですが、意外と家で本当に食べてる物って他県から来た客人に振る舞うのは恥ずかしいと思う。そりゃそうでしょ?家で普段食べてる物ってあまり人には食べさせたくなくて、家に来たからには気取ったものを出したりするじゃないですか?だから山梨の人には変なメンタリティーがありまして、他県の人が家に遊びに来たりするとなぜか刺し身を出してしますんですね。
これ不思議なメンタリティーなんですけど、山梨はご存知の通り海なし県なんです。海がないのに刺し身を出すっていうことが、他の県の人からすると訳がわからない。なぜなら、日本は土地柄的にいうと殆どの県が海に面しているんですよ。だから、地元で散々美味しい魚とか食べてんの。でね、海のない山梨に遊びに来てなぜか魚食べさせられてるっていう変な構造があるんです。これは山梨の人がどういうメンタルかと言いますと、自分たちは海なし県で育ってるから、刺し身のことを尊い食べ物だと思ってるわけです。だから自分たちが一番贅沢だと思ってる食べ物を振る舞いたいと思って出してるんですね。出しちゃうんです!

10分どん兵衛誕生秘話(04:50~)

話題は「10分どん兵衛」について。

マキタ:そして、もう1つ僕の食に纏わることでいうと、「10分どん兵衛」という言葉をご存知でしょうか?日清食品で出しているどん兵衛というロングセールスの定番カップ麺があるじゃないですか。あれを10分かけてふやかして頂くという食べ方、これが10分どん兵衛でございます。

10分どん兵衛
via ニッポン放送

10分どん兵衛ってね、僕があるラジオでちょこっと喋ったことが、ネットで記事になって、ワーっと広がっていくという経緯で最終的に、いいですか皆さん?カンヌでCMの賞獲ったんですよ。すごいでしょ。これ本当の話。最近の言葉で「バズる」なんて言いますけど、ネットの中でこれがもの凄い普及していって。完全に僕の手を離れて、巷のいろんなコンビニやスーパーで「10分どん兵衛」なんてポップが書かれてるんです。そこにマキタスポーツという名前は一切ないですけどね。しかも、10分どん兵衛が話題になって、日清食品で調べたところ前年比で150%増という売上をあげたらしいんです。ですからCM的な効果があったということが評価されてカンヌのCM賞を受賞したということがあったらしいです。
僕は流行らせたくて勧めた食べ方ではなかったわけです。実はこの10分どん兵衛というのは、僕のある種のコンプレックスがあって出来た食べ方でございました。その経緯をお話する前に曲にいきましょう。

(♪松任谷由美『DESTINY』)

マキタ:曲かける前に話していたのは10分どん兵衛ですけども、この流れからなぜユーミンの『DESTINY』という名曲が流れたのか謎に思ったかたもいらっしゃるかと思いますが、この曲は非常に僕にとって思い出深いんです。
10分どん兵衛というのは、僕が貧乏を極めていた時代に考え出した食べ方なんですよ。私は1988年、今から思えばバブル真っ只中に、大学入学と同時に上京してきたんです。もう貧乏学生なわけですよ。でも、当時の世の中はワーっと浮かれている時代でした。なんせお金がありましたから。僕は4月に学校入学して、5月に五月病になるんですよ。これマジな話。しかも、本当にお恥ずかしい話で今から思うとバカみたいな話なんですけど、、山梨の方言でしんどいって意味の言葉を「えらい」って言うんですよ。これ関西方面とかも言うのかな?tiredですね、英語で言うと。疲れたとか、そういうのを山梨では「えらい」って言うんです。
それで学校の階段を登ってた訳です、友達と。登りきったところで「あ~えらい」って言ったんですよ。そしたら、その友達が「えっ?何がえらいの?」って僕に質問してきたわけです。それで僕顔真っ赤っかになって、翌日から学校行かなくなっちゃったんです。
なんて繊細な男!マキタスポーツ。ビジュアルから想像すれば、全く繊細さのカケラもないような男なんですけども、本当に繊細ちゃんで。それで学校行かなくなったのが5月でした。5月に五月病になりまして、それ以来学校に半年以上行かなくなったんですね。引きこもり生活をして、バイトもしないわけですよ。当時、兄貴が借りてた明大前のアパートがあったんですけど、そこに下宿として転がり込むんです。兄貴が当時テレビ業界の制作会社でADやってまして、忙しから滅多に帰ってこないわけ。帰って来るとまた不機嫌なんだよ。そりゃバブルの忙しい時代に制作会社のADだから一番最下層でしょ?だから、滅茶苦茶忙しいし、たぶん現場で滅茶苦茶怒られるんだよね。そんな状態でヘロヘロになって帰ってくるわけ。帰ってきて不機嫌な兄貴に、俺がまた学校に行けてないってことを何も言うことが出来ない状態でね。もうしれーっとね、白々しい空気が部屋の中に流れてる。でも二人とも腹が減る。でね、金もないから親が送ってきた食べ物を食いつなぐしかなかったんです。その中にカップ麺とかどん兵衛があったわけ。それにお湯を入れて待つわけ。待ってると麺がどんどんおつゆを含んで膨らんで、ちょっと麺が増量する感じになるんだよ。それが10分どん兵衛の原点なんです。
そっから、やがて学校も復学し、社会復帰をしていくんですけどね。その頃の思い出があるので、引き継きインスタント麺をふやかして食べる習慣が体に染み付いていたんですけど。そういう思い出が背景にあるから、人に言えないわけ。恥ずかしいでしょ?貧乏と紐づけされてるから。だから、ちょっとみっともない食べ方だと思っているし。世の中的には麺はほら、硬ければ硬いほどいいみたいな風潮ありません?あるでしょう?だから、ますます言い辛い空気のまま僕はずーっと密かにやってた食べ方だったんですね。これが後々、凄くスパークすることになった。
で、なぜ『DESTINY』かというと、当時兄貴がやってた制作会社のドラマがあったんですよ。これが片岡鶴太郎さん主演の『季節はずれの海岸物語』でございまして。これが結構人気があって、挿入歌となっていたのがこの『DESTINY』という曲。バブルを象徴するようなドラマだったんです、あの時代。バブルを象徴する存在がユーミンとするならば、バブルの眩しさに対して僕や兄貴は日陰者として最下層にいながらすすってた食べ物、それが10分どん兵衛だったということで、『DESTINY』と併せて流させていただきました。

感想

おじいちゃんは山形には未訪問だが、果物大好きなのでふるさと納税ではいつもお世話になっている。桃、ぶどう、梨、さくらんぼ。

10分どん兵衛の誕生には、こんな切ない背景があったとは、、『許可局』でも明かされていない㊙話じゃ。

10分どん兵衛の元ネタはこちらから。

「10分どん兵衛」の元ネタ

マキタさんがあるラジオと言っているのは、ご存知TBSラジオ『東京ポッド許可局』ですな。元ネタは2015年11月17日放送回「実感ですよ論」(第135回)。

インスタント麺で、みんなバリバリ食べたいっていうけど、オレは「そうかなぁ?」って思うよ。もう少しのばしてごらん?
どん兵衛は、オレは、5分以上おいてるの。その間、我慢して待ってるの。
途中1回だけ、蓋を開けて、「どうだい?」って。箸を突っ込んで、グルっとひっくり返して。
それで10分近く待つと、麺の表面がツヤツヤになって、汁を含んでよりシコシコ感が増すんです!

東京ポッド許可局

詳細はこちらをご参照。

参考 東京ポッド許可局 2015年11月15日 第137回「10分どん兵衛」東京ポッド許可局

その後、日清食品から公式謝罪(コラボ)まで。

10分どん兵衛・日清
via 宣伝会議


おじいちゃんも久しぶりにどん兵衛を食べたくなってスーパーに足を運んだのはここだけの話。追いネギを基本とし、一味、ゆず、玉子、揚げ玉などひと手間加えた一杯を楽しませて頂いております。

参考 夜食で食べたら背徳感がハンパない…『どん兵衛』にちょい足しアレンジNAVERまとめ

 

終はり。

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